【MARVEL】トニーがピーターをお説教するシーンの英語を解説するよ
最初の更新です。
今回紹介する場面は『スパイダーマン:ホームカミング/(原題)Spider-Man:Homecoming』より、アイアンマンことトニー・スタークが、駆け出しヒーローのスパイダーマンことピーター・パーカーをお説教する場面です。
物語の重要な場面であり、面白い英語表現もいっぱい出てきます。
この場面を深く理解することで、「ホームカミング」の続きである「アベンジャーズ:インフィニティー・ウォー/(原題)Avengers:Infinity War」もより一層楽しむことができるようになると思いますよ!
あらすじ
トニーに認められたいピーターは、武器を密売する悪党の居場所を突き止め、1人で彼らと対峙します。しかし、戦いの最中、市民に危険が及んでしまい、しまいには悪党にも逃げられてしまいます。トニーが駆けつけてくれたことにより、市民の命は救われましたが、しくじってしまったピーターは傷心している様子。
そこから続く場面が今回のお説教シーンです。
英語表現の解説
Tony: Previously on Peter Screws the Pooch: I tell you to stay away from this. Instead, you hacked a multimillion-dollar suit so you could sneak around behind my back doing the one thing I told you not to do.
Previously on Peter Screws the Pooch
いきなり学校では習わない表現ですね。
ここでのpreviously onはドラマやアニメなどが始まる時に流れるあらすじで使われる「これまでの『(ドラマ名)』は〜」の「これまでの」の部分です。
screw the poochは「しくじる」とか「大失敗する」みたいな意味です。
このscrew the poochという表現の語源は、「Family Guy」というアメリカの大人向けアニメのエピソード名にあります。
余談ですが、このアニメの主人公の名前がピーターだったりします。このフレーズ1つとっても、トニーのユーモアの高さが伺えますね。
つまり
Previously on Peter Screws the Poochは「これまでの『しくじりピーター』は」みたいな意味になると思います。
I tell you to stay away from this.
「私はこのことに関わるなと言った。」
stay away fromで「離れている」、「近寄らない」みたいな意味になります。
Instead, you hacked a multimillion-dollar suit so you could sneak around behind my back doing the one thing I told you not to do.
「にも関わらず、数百ドルのスーツをハッキング、しかもそれは私が唯一やるなと言ったことを裏でこそこそやるためだときた」
Insteadは「その代わり」
so (that) 〜canで「〜できるようにする」
sneak aroundで「こそこそする」
behaind my backで「私の裏で」
I told you not to doが前のthe one thingにかかっています
Peter: Is everyone okay?
「みんなは無事なの?」
Tony: No thanks to you.
「お前ののおかげじゃないがな」
thanks to〜で「〜のおかげ」になります
トニーなかなかに辛辣。
Peter: No thanks to me?
「僕のおかげじゃないだって?」
Peter: Those weapons were out there, and I tried to tell you about it. But you didn’t listen.
「(密売人達の)武器がそこにあって、あなたに伝えようとした。でも、あなたは聞かなかった。」
be out thereで「そこにある」
このあたりのピーターの演技がすごく好きです。一生懸命さが伝わってくる。
Peter: None of this would’ve happened if you had just listened to me.
「あなたが聞く耳を持っていればこんなことは起こらなかった。」
none of this happenで「何も起こらない」
Peter: If you even cared, you’d actually be here.
「もし気にかけてくれているなら、実際にここにいてくれるはずなんだけどね。」
仮定法が使われていますね。
仮定法は事実とは異なる願望や想像に使われますから、ピーターの「スーツは遠隔操作で、トニーがここにいるはずない」という考えが、英語表現にも出ていますね。
スーツの中からトニーが出てきます
Tony: I did listen, kid.
「ちゃんと聞いていたさ。」
ここのdidは強調のdidで「ちゃんと」みたいな意味になります。
kidは「子供」という意味ですが、英語ではしばしば文章の頭や後ろに相手を言い表す名詞を付け加えたりします。ここではトニーがピーターを子供扱いしているのがわかりますね。
映画ではkidのほかにもmanとかdude、broとかいろんな名詞をつけているのが聞けると思います。カジュアルな会話で使われがちな気がします。スターロードとかが結構使っているイメージ。
Tony: Who do you think called the FBI, huh? Do you know that I was the only one who believed in you? Everyone else said I was crazy to recruit a 14-year-old kid.
「誰がFBIを呼んだと思う?お前を信じている唯一の人間が私だってことがわかってるのか?私以外のみんなは14歳の子供をリクルートするなんてクレイジーだと言ってる。」
Peter: I’m fifteen.
「僕は15歳だよ。」
(そこは黙って聞いていようよピーター笑)
Tony: No, this is where you zip it, all right? The adult is talking.
「黙って聞け!わかったか?大人が喋ってる」
zipはジッパーのジップです。「お口にチャックする」って意味ですね。
Tony: What if somebody had died tonight? Different story, right?
「もし誰かが今夜死んでたらどうする?別のストーリーだった場合だ。わかるな?」
What if〜?で「もし〜ならどう?」です。
Tony: ‘Cause that’s on you.
「それはお前のせいだ」
'causeはbecauseの省略形
Tony: And if you died, I feel like that’s on me.
「そしてもしお前が死ねば、私のせいだと感じてしまうだろう。」
このあたりのセリフ、インフィニティー・ウォーを見た後だとより一層、感情を揺さぶられます。
Tony: I don’t need that on my conscience.
「良心が許さない」みたいな意味になります。フレーズごと覚えちゃいましょう。
Peter: Yes, sir.
「わかりました。」
Tony: Yes.
「そうか」
Peter: I, I’m sorry.
「ごめんなさい」
Tony: Sorry doesn’t cut it.
これもフレーズです。「謝ってもダメだ」みたいな意味です。
Peter: I just wanted to be like you.
「ただあなたのようになりたくて」
このセリフ、中学生レベルの英語なのにピーターの気持ちがすごく伝わってきて好きです。
Tony: And I wanted you to be better.
「私以上になって欲しかった」
betterのあとにthan meが省略されています。
Tony: Okay, it’s not working out.
「よし、うまくいかないな」
work outで「うまく機能する」とか「うまくやる」みたいな意味です。
Tony: I’m gonna need the suit back.
「スーツは返してもらう必要があるな」
gonnaはgoing toの略です。
映画を見ているとしょっちゅう出てきます。なんで学校で教えないんですかね。
Peter: For how long?
「いつまで?」
Tony: Forever.
「永遠にだ」
Peter: No, no, no... Please, please, please...
「ダメです。どうか、どうか…」
Tony: Let’s have it.
「なんだ。言ってみろ。」
Let's have it.もフレーズです。相手が言おうとしていることに対して「なんだ?」「どうした?」「教えてみろ」みたいな意味です。
例
A: I have a good idea.(いい考えがある)
B: Let's have it.(どんな考え?)
Peter: You don’t understand. Please. This is all I have.
「あなたはわかってないんだ。スーツは僕にとってすべてなんです。」
Peter: I’m nothing without this suit.
「スーツなしじゃ僕は何者でもなくなってしまう。」
without〜で「〜なしでは」の意味です。
このセリフがこの映画のキーセンテンスですね。
Tony: If you’re nothing without this suit, then you shouldn’t have it. Okay? God, I sound like my dad.
「スーツなしじゃ何もできないなら。持つべきじゃないんだ。全く、まるで父みたいなセリフだな。」
should notで「すべきじゃない」です。
Peter: I don’t have any other clothes.
ほかに服を持っていないよ
Tony: Okay, we’ll sort that out.
「わかった。手配しよう。」
sort outで「解決する」です。つまりここでは「服を持っていない問題を解決する=手配する」のようになります。
以上です!
思ったより長くなってしまいました。
ちゃんと更新を続けていくためにも、重要なフレーズだけ拾っていこうかなあ… 。